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10キロ超えスコティッシュのサンダーとあわてんぼママです

2012年01月26日

今日も本棚

というワケで・・・

紆余曲折の末 ようやく読み終えたケン・フォレットの最新作


巨人たちの落日   ケン・フォレット著   ソフトバンク文庫

今日も本棚

帯に故・児玉清さんのコメントがあるくらいだから 
出版されたのは去年の春頃

前出の「大聖堂」シリーズのような めくるめく冒険の世界とはちょっと違う

それもそのはずで
「大聖堂」が 
大きな橋を架ける工事や ズバリ大聖堂の建築にまつわる
愛とロマンと情熱の物語だったのに対して

本作のテーマは「戦争」である
建設的なものは何もない 破壊あるのみ


たとえこうやって一般市民がネットで遊べるのも
もとはと言えば情報戦争の副産物でしかないとしても
ここは逆手に取らせてもらう

科学の進歩は 戦争があってこそという説もあるが
戦闘兵器を開発するのに掛かった経費は
国民の税金で賄っているんですからね
 

戦争とは 国家が犯す犯罪以外のなにものでもないのだから
当然の事ながらロマンや情熱は存在しない
著しく想像力に欠ける一握りの権力者の
自国・他国を問わない市井の人々を消耗するサディズムでしかない

舞台は第一次世界大戦の 英・米・独・露
なんとなく 歴史をおさらいするような気持ちで読んでしまったが
一労働者の目から見るボルシェヴィキは興味深い


タイトルの「巨人たちの落日」とは
貴族制度の崩壊を意味していると思われるが
今日に至るまで 
一度として支配階級制度が崩れ去ったことはない

より狡猾で野蛮な連中に 席を譲っただけのことである


そうは思いませんか?


前作までの 微に入り細に穿ったフォレット節は やや影をひそめる
全体にあらすじ感がぬぐえない

次は第二次世界大戦に至る道が展開される筈なので 
今後を期待します


振り返ってみると世界は
混迷が極まったり経済が立ち行かなくなったりすると
決まって戦争をおっぱじめたくなる奴が現われる


今度はボタンを一個押せば おしまいですよ どくろ


とりあえず 

わたしは NO と言います 



 



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Posted by サンダーのママ at 21:30│Comments(0)読書日記
 
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